体・心・言葉 発達のギモン! その1
Q 家の中では歩けますが、外では歩こうとしません。
A
靴を見直し、落ち着いた空間から試しましょう
靴の感触に慣れないのかもしれません。
裸足で砂や土の上に立って、
いろいろな感触を経験させてみて。
また靴の大きさや形が合っていないのかも。
歩き始めは、かかとをしっかり支えて足首まで包むハイカット型で足に負担が少ない柔らかい素材が向いています。
子どもの目の高さから見ると戸外では空間や物が大き過ぎて不安を感じることもあります。
お馴染みの公園など落ち着ける場所で、
手を繋いで安心させることから始めてみましょう。
Q 外ではワザとデコボコ道や傾斜のある場所を
歩こうとします。 転びそうで心配です。
A
体の使い方を学んでいます。転ぶことを恐れないで
階段や坂道などを歩くのは、むしろおすすめしたい運動です。
大ケガのある危険性がある時は別ですが、
転ぶのも大切な経験です。
デコボコ道という新しい経験に挑戦して、バランス感覚、筋力などが鍛えられていきます。
今後もいろいろな運動に挑戦できるように
公園など安全な遊び場に
連れて行ってあげるといいですね。
新しいことへの挑戦に慎重な子どもの場合は、坂道をちょっと上がれた時や、小さい段差をクリアした時に見逃さないで褒めてあげましょう。
「怖い」を「やってみたら楽しい」経験にして
意欲を応援していきましょう。
Q 将来はスポーツ選手にしたいけど、
運動神経は遺伝しますか?
A
素質や個性は人それぞれ。得意な事を認めましょう
第一線で活躍する選手は、努力に加えて生まれつきの素質やセンスもあるようです。
子どもは得意な事をやりたがるので、
運動神経が優位な子は運動を、視覚的な感覚が優位な子は絵を描くのが好きだったりします。
ただ、遊びの環境によって得意なことが増えていきます。
運動好きにしたいなら、親子で体を動かして楽しむのが一番です。
今は将来を決めつけるよりも、わが子の得意な事を見つけたり、増やしたりしてあげましょう。
Q 足がX脚のためか、転びやすいようです。
治療した方がいいの?
A
多くは自然に治りますが、様子を見て。
一般的には、今はX脚でも、体を動かしてよく遊び、足の筋肉がバランスよく発達していくことで
補正されていくことが多いようです。
ただ程度が強い場合は、
ひざ関節への負担を避けて正しい姿勢を覚えるために、
靴の中敷きなどで補正することも。
心配な時は小児科で相談してみましょう。
Q 食べ物を手でグチャグチャに混ぜて
遊ぶので困ります。なぜこんな事をするの?
A
感触を確かめることが食べる意欲にも繋がります
赤ちゃん時代から物を手で触って口に入れ、匂い、硬さなど物の性質を感じとってきました。
食べ物にも興味があるから、
手で感覚を確かめたいのです。
いずれ卒業しますから、
今は怒るよりやらせてあげたいですね。
他人の目がある時は、汚しにくい食べ物を手に持たせたり、汁ものなどは大人が食べさせたりするなど、ひと工夫するといいでしょう。
Q スプーンで食べようとしますが、
こぼしてばかりです。難しいの?
A
腕や手指の使い方を学習中です
スプーン上の食べ物を無事に口に運ぶのはかなり高度な技術です。
自分の口がどこにあるのかわかり、
スプーンの重みを感覚で知り、肩、ひじ、手首、手指の関節や筋肉を感じ取り、角度や力のこめぐあいを微調節…など、さまざまな能力を使っています。自分で食べようとする積極性を認めてあげましょう。
砂遊びや水遊びで、大小のスプーンや小さいお玉ですくって遊ぶと楽しく練習できます。
Q ぬり絵が好きですが、
色鉛筆できれいに塗れないと怒って
「ママやって」と言います
A
一緒に楽しむのが第一。いろいろな道具も試してみて
親に「やって」と言う時は、やってあげてOK
子どもに色を相談したりしながら親が楽しんでいれば
また自分でもやりたくなるでしょう。
ただ、色鉛筆はクレヨンよりも指先の力が必要になるので
3歳児には難易度が高い道具です。
本人の好みもありますが、クレヨンなど描きやすいものも親が使って紹介しましょう。
太い筆や指に絵具をつけて描くのもまた面白いものです。
Q 歌うのが大好きですが、音程がはずれてます。
大きくなると直りますか?
A
好きなことをやる積極性を大事にしましょう
人はさまざまな感覚の中でも得意(優位)な感覚があり、聴覚情報(音楽など)よりも、視覚情報(絵など)の方が理解や記憶がしやすいなど個性が分かれます。
上手に歌える子もいますが、幼児は発声や聴覚が発達途上なので得意・不得意は決められません。
一般的には成長につれてある程度 音を合わせられるようになります。
今は、好きなことを尊重してあげればよいと思いますが、音感を養いたいと3〜4歳頃から本人が楽しめる音楽教室に入る方法も。
1〜3歳 体・心・言葉の発達
「子どもって、なぜ、そんなことをするの?と
不思議に思うことはありませんか?
めざましく発達する1〜3歳の子どもは、
自分の能力を確かめたり、
ものごとを探求したりするために、
大人が首をかしげるような
行動を見せることがあります。
発達のキホンを知って、子育て役立てましょう。
体を使って感じる経験が次の発達の土台になります
子どもの発達は階段のように、
一段ずつ順を追って訪れます。
能力を伸ばしてあげるには、
先取りよりも
「今、必要」な経験を応援してあげましょう。
発達の第1段階は感覚の発達です。
皮膚で感じる「触覚」、
「筋肉や動きを感じる(固有覚)」
「姿勢やバランスの感覚(平衡感覚)」を使って
自分の体を把握します。
目や耳の感覚も総合して、
身の回りを理解していきます。
第2段階は固有覚や平衡感覚をフルに使います。
動きに応じてバランスを保ち、
行動する能力を鍛えます。
この頃になると、生活習慣を身につけられるように。
第3段階はこれらを土台として自制心や集中力がつき
知的な学習が始められるようになります。
1〜3歳は、この第1〜2段階。
親子でいろいろな経験をして、
全身で感じることが大事なのです。
3歳頃まで「禁止」は少なく!
やりたがることを応援しよう
ただ泥遊びをしているように見えても、
泥の性質を感じとり、
自分の体をどう調節するかなど、
全身の感覚から情報を集めて、
脳で処理しています。
自分が興味を持ったことに心ゆくまで取り組んで
達成感を味わうと、自信と意欲が湧きます。
親にとっては都合の悪いイタズラに見えても、
発達上は大きな意味のある経験です。
更に親が認めてくれたなどの喜びを味わうと
脳にはドーパミンという物質が分泌され
知能に関わる神経回路が強化されます。
怒られると、
せっかく芽生えた興味や好奇心を
発揮できず意欲もしぼんでしまいます。
危険なことや他人の迷惑になること以外は
やりたいことを応援してあげたいもの。
買い物に連れて行くなら、
買う物をリストアップして手早く済ますなど、
怒らずに済む工夫をしましょう。
自分から、より高度なことに挑戦していきます
歩くことが上手になって
水平方向に移動できるようになると、
次は高いところによじ登る、飛び降りるなど
垂直方向の運動に挑戦します。
穴に指を入れる、狭い所をくぐるなど
いろいろな遊びを通して
自分の体のサイズや輪郭を
イメージできるようになっていきます。
体のイメージをしっかりもてるようになると
固有覚や平衡感覚や筋肉を働かせて
なめらかに動けるようになります。
ブランコや集団遊びでも
この体のイメージが使われます。
手指の発達は全身運動のように劇的ではありませんが、
意識して見ていると器用になっていくのがわかります。
親指以外の4本の指が同じ動きをする握り持ちから、
ピースサインを作るなど、
それぞれの指を操作できるようになります。
手指を使う遊びを楽しむと
より上手になるので、
のりや粘土、ビーズ通し、折り紙なども
親子遊びに加えましょう。
親への信頼感を土台に興味を広げていきます
心の発達は、
赤ちゃん時代から親密に世話をしてくれる人との
信頼関係(愛着)がベースになります。
守ってもらえるという安心感があれば、
親から離れて興味があるものに向かい
新しい経験をすることができます。
親との関係を築いたら次は、
年上のお兄(姉)ちゃんと、
やがて同年齢の友だちと関わり始めます。
年上の方が自分に合わせてくれるので、
関係を作りやすいです。
2歳頃までは「友だち」といっても
雰囲気を楽しむだけで、
遊びは自分が中心です。
友だちとイメージを共有して、
同じ遊びができるようになるのは3歳過ぎから。
3歳台は自分だけの世界から、
友だちや社会へと
関心が広がっていく節目の年齢になります。
思考力も芽生え、
「理由」に興味を持って
「なぜ?」と聞きたがります。
この頃には「迷惑だから、静かにね」と、
理由を話して言い聞かせると
少しずつ我慢ができるようになっていきます。
人に伝えたいという思いが言葉になります
初めての言葉が出るまでには、
赤ちゃん時代からの積み重ねがあります。
周囲の人に関心を持ち、
声の流れの中から「言葉としてのまとまり」を聞き分け
その意味を理解するようになります。
理解できる言葉が増えた頃、
発声に必要な唇や喉の発達も整い、
自分でマネをしてみます。
それから言葉が出るのです。
発達はもともと個人差があるものですが、
言葉の出方には周囲の人との関わりや、
豊かな言葉を聞く環境など多くの要素があるので
特に幅があります。
言葉の出方がゆっくりでも、
日常で話しかけられる言葉の意味が
理解できている様子があり、
表情や指さしなどで思いを
伝えようとしているなら心配しすぎないで。
自分の思いを受け止めてくれて
「伝えたいことが伝わる」嬉しさを味わうと
もっと話したい、
伝えたいという気持ちが育ちます。
やがて、理解できる言葉の中から、
発音しやすい言葉か出てきます。
反抗期のお悩み Q & A
「イヤイヤ」は日常のさまざまな場面で起こるので
臨機応変な対応が求められます。
それぞれのケースについて
どう考えていけばよいのでしょう。
Q お友達とオモチャの取り合いになった時、
「貸してあげたら」と声をかけたら
「イヤイヤ」をしてお友達を叩いてしまいました。
A
オモチャを譲りたがらないのは、
大切なものだという愛着が芽生えている証拠で、
自然なことです。
本人がまだ遊びたがっているなら、
その気持ちを尊重して、
お友達には
「今はこのオモチャで遊んでいるから他のオモチャを探してきてね」と伝えるので構いません。
お友達を叩くのは、
自分の思いを言語化できない為に起こる行動なので、
「嫌だと言えればよかったね」と
大人が気持ちを言葉にしてあげましょう。
Q 眠くなったり、疲れたりすると
「イヤイヤ」をしてぐずります。
こういう時の対処法は?
A
こういった「イヤイヤ」は、
「生理的なものなんだ」と思って
共感してあげるしかありません。
グズった時は、
「眠くなったね」「疲れちゃったね」など、
言葉にして自分の状態を理解させてあげながら、
歌を歌う、背中をさする、部屋を暗くするなど、
気持ちを落ち着ける「儀式」を作るようにすると、
子どもが自分なりのリズムをつかみやすくなります。
Q 買い物の度にお菓子をねだり、
「買わない」と言うと「イヤイヤ」をして
大泣きします…。
A
お菓子を目の前にして、
その場で突然「ダメ!」と言われても、
子どもは納得できません。
買い物に行く前に
「今日はお菓子は買わないよ」
「1個だけね」と約束し、
それは必ず守るというメリハリをつけた方が、
親自身も対応を迷わずに済むのでラクです。
うるさいから買うという、
その場しのぎの対応をしていると、
子どもは「騒げば言う通りになる」と学びます。
泣いても約束を変えないという点は と対応しましょう。
Q 外で手を繋がずに1人で歩きたがるなど、
危険な場面での「イヤイヤ」の場合は、
強引に言うことを聞かせてもいいですか?
A
1人で歩くと危ない場面では
「公園に着いたらいっぱい歩けるね」などと、
我慢だけではない見通しを話して、
「ここは車がたくさん通るからママと一緒に歩こうね」
「ここは下に落ちると危ないから上ったらダメだよ」
というように、理由を説明してから、
手を繋ぐので構いません。
ただし、
「1人で歩きたい」という子どもの気持ちを
尊重してあげることも忘れずに。
Q 荷物が多くて無理な時に限って抱っこをせがみ、
「歩いてね」と頼んでも「イヤイヤ」をします。
どうすれば、わかってもらえるの?
A
大人の関心が自分以外に向いていることに気づくと
子どもは「自分を見て!」という気持ちから
抱っこをせがむことがあります。
でも、「信頼の積立貯金」があれば、
抱っこできない理由を説明すればわかってくれるもの。
質問のような行動をする場合は、
日頃、親の都合でばかり接していないかを振り返り、
ゆとりがある時には、
子どもの思いに十分応えてあげるように心がけると、
大事な時に協力してくれます。
Q 「イヤイヤ」に感情的に怒鳴ってしまい、
自己嫌悪でつらいです…。
A
親だって人間ですから、
時には感情的になってしまうこともありますよね。
そんな時は冷静になってから、
「さっきは起こりすぎてごめんね」と
子どもに素直に謝りましょう。
そのような親の態度は、子どもにとって
「間違えた時には素直に謝ろう」という
お手本になります。
子どもは親の姿をよく見ているので、
間違えたと思った時こそ、
自分を責めるのでなく、
素直な気持ちを伝えることが大切です。
Q 電車・バスやレストランなど、
公共の場での「イヤイヤ」には
どう対処すればいいですか?
A
この年代の子どもにとって、
長時間おとなしくしていることは難しいもの。
美術館など
静かにしなければならない場所への外出は控え、
その他の場所でも子どもを我慢させる時間は
できるだけ短くして、
絵本など静かに楽しめるグッズを
用意しておく配慮が必要です。
さらに、騒ぎ出してから注意するのではなく、
「電車の中では大きな声は出さないようにしようね」などと
必ず事前に伝えておくようにしましょう。
Q 歯磨きや着替えなど、
生活習慣として身に付けさせたいことへの
「イヤイヤ」にはどう対処すべき?
A
生活習慣に関しては、
今は「何故やる必要があるのか」
という理由を伝えていく時期です。
歯磨きなら、大人が歯を磨いた後で
「口の中がさっぱりして気持ちがいいな」と
喜ぶ姿を見せていけば、自然とマネをしたくなるもの。
着替えも、
子どもの「イヤ!」が許される場面では
無理強いを避け、
「この服とこの服、どっちがいい?」と選ぶ
楽しさを味わわせてあげたりしながら、
大らかな気持ちで見守りたいですね。
Q 「イヤイヤ」をどこまで認めるか、
パートナーや祖父母とは対応を
揃えておくべきでしょうか。
A
「夜寝る前にテレビは見せない」といった
生活面でのしつけに関わることは、
一貫した対応をすることが大切です。
ただし、それ以外の面では
子どもが窮屈にならないように
各自の価値観に基づく対応をして
子どもに「どの人の考え方が自分に合っているか」を
選ぶ余地を与えてあげましょう。
大人同士の価値観で
どうしても互いに譲れない点がある場合は、
子どもの目に留まらない所で冷静に話し合って下さい。
Q うちの子は周りよりも「イヤイヤ」が激しいようで
将来が不安です…。
A
子どもが大人になった時、
他人の意見にすぐ従う人と、
自分の意見を堂々と主張できる人の
どちらになってほしいですか?
もちろん後者ですよね。
自己主張ができる子は
子どもの集団の中でも一目置かれる存在になりますし、
状況を読み取る洞察力があるので、
将来、リーダーとして活躍する可能性もあります。
「イヤイヤ」が激しいと感じたら、
「この子は将来有望だな」と信頼の眼差しで
見守ってあげてください。
反抗期の乗り切り方
子どもが1歳半を過ぎたころから
「イヤ!」「自分で!」と主張するようになり、
毎日怒ってばかり…。
そんな悩みを抱えていませんか?
子どもの気持ちを誠実に受け止める方法を知って、
反抗期を乗り切っていきましょう!
子どもの本当の気持ちをくみ取ることが大切です
「イヤイヤ」は、
親のなすがままだった赤ちゃん時代を卒業して、
自分の意思を持つようになったという
成長のサインなので、
マイナスに捉える必要はありません。
とはいえ、毎日のようにグズったり、
頑固な主張が続いたりすると、
おうちの方は困ってしまいます。
子どもの「イヤイヤ」には、
さまざまな理由があります。
「魔の2歳児」と言われますが、
この時期の子どもは自分の思いを言葉でうまく表せず
意思疎通がスムーズにできないわけですから
反抗期は大人ではなく子どもにとっての
「魔」の時期です。
そのことを理解して「イヤイヤ」の理由を見極め、
それぞれの言動の裏側にある
子どもの本当の気持ちをくみ取っていきましょう。
子どもをひとりの人間と認め、
寄り添っていく気持ちを持つ方が、
親も心に余裕を保てます。
・ 不快な感覚や不快な気持ちがある
・ 好きなことを主張したい
・「自分で」やりたい
・ やってもいいけれど「今」はやりたくない
・ 別の出来事でモヤモヤした気持ちでいる
・ 眠い、疲れたなど生理的な理由がある
・ 大人が驚くのが面白い
・ 「イヤ」をやめるタイミングがつかめない
誠実な態度で向き合い 信頼の「積立貯金」を
この時期は、親が誠実な態度で子どもの
「イヤイヤ」に向き合い、
信頼の積立貯金をすることが大切です。
子どもの立場に立って「イヤイヤ」を受け止め、
言葉にできない気持ちをくみ取ることで、
親子の間に信頼を積み上げていきましょう。
親が日々子どもの気持ちに耳を傾けてながら
キチンとした対応をすることで、
子どもは、「人は信頼できるものなのだ」という、
人格の核になる
とても大切な感情を育むことができます。
こう考えればイライラせずにすむ!
「イヤイヤ」は子どもの成長の証なので、
温かく見守りたいもの。
思い通りにならないというイライラから抜け出す為に
おうちの方自身の考え方を少し変えてみましょう。
心がまえ 1
自分が納得できなかったり、
不安を感じたりする状況に対して
「イヤ!」と言うのは、
生物として身を守る為の自然な反応であり、
命を守るセンサーがちゃんと働いている証拠です。
ですから、子どもが「イヤ!」と主張した時は、
「よくぞイヤと言えた!」と
成長を喜ぶくらいの気持ちを持ちましょう。
心がまえ 2
この年代の子どもに、
親の思い通りの行動を期待するのは、
蝶々の幼虫に「早く飛びなさい」と
言っているようなもの。
いろいろな経験がやがて
いきてくれば良いのであって、
結果を急ぐ必要はありません。
心がまえ 3
親としての自分の姿を客観的に見るのは難しいことです。
だからこそ、悩みがちな「イヤイヤ」期には、
子育て仲間との交流を大切にしましょう。
話す時に、互いの子ども・家族の長所や、
子どもへの接し方の良いところをほめ合うと、
自分では気づかなかった
「できていること」が見えてきて、
気持ちにゆとりが生まれるはずです。
心がまえ 4
子育てには「これが正解」という
マニュアルはありません。
理由を説明して言い聞かせる時もあれば、
ユーモアでやり過ごしたり、
新しい方法を試したりするというように、
肩の力を抜いた対応を心がけましょう。
親子の信頼は積立貯金
子どもが「イヤイヤ」の態度を示した時は、
どのように対処していけばよいのでしょうか。
親子の信頼関係を築く為の
具体的な行動のポイントを紹介します。
その場しのぎではなく子どもの気持ちを受け止めて
「イヤイヤ」に対処するうえで大切なのは、
日頃のから親子の信頼関係を築いておくこと。
親がその場しのぎの対応でごまかそうとすると
子どももその場しのぎの「イヤイヤ」を繰り返すので
反抗期は長引きます。
子どもが「イヤ!」と言ってきた時こそ
信頼の積立貯金を貯めるチャンス。
誠実に向き合い、「こうしたかったんだよね」と
子どもの気持ちを言葉にして受け止めてあげましょう。
多くの場合、子どもは
「自分の気持ちを理解してくれたら妥協することがあってもいいよ」と考えているものです。
ですから、子どもの「イヤイヤ」には、
「どうしたの?」と
できるだけその場で向き合いましょう。
子どもの主張にすぐには対応できない場合は、
時計を見せて
「この針がここに来たらやるからね」と
目で見てわかるように説明してあげると、
2〜3歳の子どもでも待つことができます。
同じように見える「イヤイヤ」であっても、
それはたまたま親が選んだものが
気に入らなかった(別のものにしたい)という
だけかもしれませんし、
今は別にやりたいことがある(後でならやってもよい)
のかもしれません。
子どもの気持ちをじっくり聞くことで
解決策を考えやすくなりますし、
「あなたの気持ちをわかりたい」という
親の思いが伝われば、
子どもはそれだけでも安心できます。
「イヤイヤ」の理由を見極めたら、
その気持ちをくみ取って
「こんな方法もあんな方法もあるよ」と
複数の解決策を示しましょう。
受け入れられない要求には
「水道では遊ばずにお風呂でやろうね」など、
代替案を考えて。
大人には経験上、
「こうしたほうがよい」とわかっていることでも、
子どもは実際にやってみなければわかりません。
命に関わること以外は試行錯誤を認め、
子どもが自分自身で学ぶのを
見守る時間を作りましょう。
どうしても手が離せない時に
「あとでね」「少し待って」と言った場合は、
その約束は必ず実行しましょう。
どんな簡単なことであっても
「約束を守ってくれた」ということは、
間違いなく信頼の積立になります。
食事の「困った」対処法
キチンと食べてほしいけど、
注意ばかりしたくない…。
日々の食事では、どう折り合いをつければいい?
食べる喜びを感じることが最優先
幼児期に大切なのは、
「残さず上手に食べてほしい」という
大人の要求を叶えることではなく、
食べることの喜びを
子ども自身がたっぷりと味わうことです。
食事のマナーは成長とともに習得できますが、
この時期に食事中叱られてばかりで
心が傷付く体験を重ねると、
その子は、「食事は楽しいものだ」と
思えなくなってしまいます。
食べることは、生きる意欲に直結すること。
楽しさや心地よさを感じられるように
配慮しながらサポートしていきましょう。
食べる意欲がない時は、「もうおしまい」でOK
感触を確かめたくて指でツブすなど、
食材への知的な興味から遊び食べをしている場合には、
その好奇心を遊びの時間に満たしてあげましょう。
砂場遊びで泥の感触を楽しんだり、
お風呂で入れ物に水を移し替えたりという体験ができれば、
自然と落ち着いて食事ができるようになっていきます。
食べる意欲がない場合には、
次の食事をしっかり食べれれば問題ないと考えて、
「お腹いっぱいみたいだから、おしまいにしようね」
と引き上げてかまいません。
テレビは消す
テレビの音や映像は子どもにとって強い刺激に。
気が散らないよう、食事中はテレビを消すのを習慣にして。
歩き食べはやめさせる
転んだ時、口に食べ物が入っていると
ノドに詰まらせる危険が。
「食べながら歩くのは危ないよ」と注意を。
食べにくい時はサポートを
自分で食べようと頑張っていても、
時間が経つと飽きてしまうことも。
難しいようなら食べさせてあげて。
次の食事に向けて切り替える
遊び食べが始まったら食事を切り上げ、
体を動かすなどして
次の食事までにお腹が空くようにしてみましょう。
睡眠時間と生活リズムを見直して
睡眠不足など、元気がない状態では、
「自分で食べたい」という意欲もわきにくくなります。
睡眠は十分か、
お腹が空くように体を動かす時間がとれているかなど
生活リズムを見直しましょう。
こぼすことは成長へのステップ
「こぼされると困るから」と、
いつまでも大人が食べさせていると、
子どもの「自分で食べたい」という意欲を
そいでしまうことに。
こぼす経験が成長につながると考え、
見守ることも大切です。
好みは成長と共に変化「嫌いにさせない」配慮を
酸味や苦味のあるものを
危険だと感じて避けたがるのは、
子どもの体に備わっている防御反応です。
成長するにつれて食べられるものは増えていくので、
今は「大嫌いにさせなければよい」と考えましょう。
苦手な食材を無理強いすると
「見るのも嫌!」となりがちですが、
「食べたくなった時に食べれれば大丈夫だよ」と
大らかに構えていれば、
今は苦手でもやがて好きになれる可能性を
残してあげることができます。
調理法を変えてみる
片栗粉でとろみをつける、
葉物は細かく刻んだり汁物に入れたりするなど
調理法が変わると食べられる場合も。
親が美味しそうに食べてみせる
嫌いだから食卓に出さないのではなく、
「こんなに美味しいから食べられるようになるといいね」
と声かけを。
無理強いはしない
無理強いするよりも
「いつかこの美味しさに気づく日がくるよ」と
伝えた方が、食材への興味を引き出します。
同類のものを食べればOK
「ニンジンは苦手だけどカボチャなら食べられる」
というように、
同じ栄養素を含むものを摂取すれば大丈夫です。
食べられるものが増えていればOK
その日の体調や気分により、
「昨日は食べていたものなのに今日は食べない」
ということがあるのは、ごく自然なこと。
すべての食材を食べさせようとはせず、
偏りあっても食べられるものが
増えていればよいと考えましょう。
好物ばかり用意せず「これだけ」という日も
子どもの好きなものを
食卓に並べたくなる気持ちはわかりますが、
同じメニューが続くと、
さまざまな食材と出合う機会がなくなってしまいます。
時には、「このおかずしかないの」と
好物以外のメニューを出すことも忘れずに。
ままごと遊びで楽しみながら練習
スプーンを上手に扱えるようになるのは、
3歳を過ぎてから。
スプーンの持ち方は、
食事の時に注意するのではなく
おままごとなどの遊びの中で楽しみながら
練習するのがおすすめです。
3歳になるまでは手づかみ食べを十分に
自分で食べようとする意欲を
認めてもらえたという実感があれば
「スプーンでも上手に食べたい」と
思うようになります。
3歳になるまでは、
気が済むまで手づかみ食べをさせてあげましょう
ゆっくり食べる子なら本人のペースを尊重して
ゆっくり食べる子の場合は、
食べ始めてから20分程度は本人のペースに任せ、
急かさずに見守って。
効率重視で「食べさせる」のではなく、
親も「一緒に食事を楽しむ」時間だと考えましょう。
時には食事の場所を変え生活にメリハリを
食事の途中でだらけてしまう場合は、
時にはベランダに
レジャーシートを敷いて食べるなど
いつもと違った演出を。
生活にメリハリがつくと、
食事中は食べることに集中できるようになります。
泣いた時におやつであやさない
糖分を多く含むおやつは
少量でも満腹感が得られやすいので、
与えすぎると食欲の低下につながります。
子どもが泣くと、ついおやつを与えがちですが、
スキンシップなど他の方法で解決しましょう。
甘いものではなく栄養を補えるものを
子どものおやつは、
3食ではとりきれない栄養素を補う
「補食」でもあります。
おやつの食べすぎが気になる時は、
茹でたニンジンやブロッコリー、蒸かし芋などを
おやつにするという方法も。
体重が増えていれば大丈夫
飲み物のとりすぎには注意
食べる量には個人差があるので、
その子なりに体重が増えていれば基本的に心配ありません。
ただし、
食事と食事の間におやつをたくさん食べていたり、
食事の前に水分や牛乳を与えすぎたりしている場合は、
お腹が空いた状態で
食事の時間をむかえられるようにする必要があります。
また、子どもは精神的に緊張をしていると
食が細くなりがちなので、
食事の時にはできるだけ
リラックスできるように配慮しましょう。
おやつと飲み物は控えめに
糖分と水分の摂り過ぎには注意が必要。
食事の前に飲み物を欲しがる場合は、
水やお茶50cc程度を目安に。
食事中に叱らない
親がイライラしていると、
子どもは緊張して食欲が失せてしまうもの。
食事中はできるだけ笑顔で。
少量でも食べれたらほめる
「食べ切れた」という達成感を味わえるよう
盛り付けは少なめから。
ほめられる経験が自信につながります。
他の子と比べて心配しない
「他の子より食べない」と心配せず、
「この子がいつも食べる量と同じくらい食べれば大丈夫」と考えて
後悔しない 保育園・幼稚園の見つけ方 2
🐼
来年は娘が幼稚園デビューです。
園選びですが、
息子が通った幼稚園になると思います。
園を選ぶポイントを勉強しました。
大切な幼児期だからこそ、
うちの子にピッタリな園を見つけたい
園選びでは、制度を比較するだけではなく、
それぞれの園の様子を実際に見てみることが重要です。
入園説明会や園見学の際には、
ここで紹介するポイントをチェックして、
お子さんに合うかどうかをしっかりと検討しましょう。
実際に園を見学しに行ったときには、
「おむつがはずれていなくても大丈夫ですか?」など、
気になる点について遠慮せずに質問してみましょう。
その回答の内容で、
先生方が子ども一人ひとりに合わせた
関わり方を心がけているのか、
用意したプログラムに
子どもを従わせようとしているのかが見えてきます。
その園に子どもを通わせている
保護者に質問してみるのも、
在園者ならではの実感を聞くことができるので
おすすめです。
子どもの成長の為に何を大切にしているか、
「遊び」の内容はどのようなことか、
先生方はどう関わっているか、
(指示を出すことが多いのか、
子どもの意思を尊重することが多いのか)は
必ず確認を。
毎日の自由遊びの時間・内容のほか、
運動会などでは発表の見栄えの良さだけに目を向けず、
子ども達に、「やらされている」ではなく
「やりたいことを楽しんでいる」という
雰囲気があるかをチェック。
オモチャを使える時間・曜日は限定するのではなく、
子どもが興味をもったタイミングで
自由に取り組めると理想的。
泥遊びなど、
家庭では経験しにくい遊びに
取り組める環境があることも重要です。
「こうあるべき」といった
先生側の理想を押し付けるのではなく、
子ども一人ひとりが
「どうしたいのか」への配慮があると、
その子らしさを発揮できるように。
登園・降園時に親と保育者がよく話をしている園は、
「園と家庭が一緒になって子育てをしていこう」
という方針が実践されていることが多い。
園だよりの充実度も、
親に対する園の姿勢を知る手がかりに。
園見学には子どもを連れて行き、
先生と接した時の反応を見てみると、
馴染めそうかを判断する材料に。
在園児が先生の顔色をうかがっている場合は、
先生の指導が厳し過ぎる可能性があるので注意。
幼稚園では保育時間の前後に
「預かり保育」を実施したり、
降園後に英語や音楽など
「課外活動」を充実させたりと、
最近では園ごとにさまざまな取り組みがなされ、
その種類も豊富です。
これらを利用しようと考えている場合は、
制度の有無だけではなく、
預かり保育であれば
「毎日利用している子はどれくらいいるのか」
「おやつはどのようなものが出るのか」といった
実態までリサーチしておきましょう。
Q 早生まれでも、3年保育で大丈夫?
2年保育の方が安心
A
ママ自身が園の先生方と協力して
子育てをしていきたいと思う場合は、
3年保育を検討しましょう。
子どもは園で刺激を受けて成長していくものです。
近所に友だちがいるなど、
子どもが社会性を発揮できる場があれば、
2年保育でも問題がありません。
Q 父母会活動が盛んな園は、
ママ友付き合いが大変そうで不安…
A
ご家庭の事情に状況によっては、
父母会活動に関わりにくい場面もあるかもしれません。
そんな時こそ
「お任せしてばかりでごめんなさい」といった
一言を大切に。
「ママ友付き合い」ではなく、
「皆で一緒に子育てしていく」と考えると
気が楽になります。
Q 「給食や園バスがある」
「駅に近くて通勤に便利」といった
親の都合を優先させてもかまわない?
A
通園は毎日のことなので、
親にとって無理がないことも重要です。
園見学をしたうえで
「この園に通わせたい」と納得できるなら、
その気持ちに沿うので問題ありません。
それぞれのご家庭の事情や優先したいポイントを
考慮した園遊びを心がけましょう。
Q 「保育園育ちの子は落ち着きがなく、
小学校で苦労する」というのは本当?
A
保育園で丁寧に保育され、
小学校で活躍する子も大勢いますので、
これは一般論では語れません。
保育園・幼稚園のいずれに通う場合でも、
子どもが安心して本来の力を発揮していけるよう、
「子どもが園でどんな体験をしているのか」
ということに常に関心をもつようにしてください。
Q これから仕事を始めたいけれど、
保育園ってすぐに入園できるの?
A
待機児童が多い都市部では、
年度途中から
認可保育園に入るのは難しいのが現状です。
そのため、まずは認可外の保育施設に預け、
次年度4月など空きが出た時点で
認可保育園に入れるように
申し込んでおく人が多いようです。
働き方によっては、
幼稚園の預かり保育を利用する選択肢もあります。
Q 2歳からのプレ幼稚園って、通わせた方がいいの?
A
活動内容が子どもにとって無理のないもので、
その園への入園を検討している場合は
参加してみてもよいでしょう。
ただ、プレクラスは園児募集を
目的とすることが多いので、
通わなかったことで
3歳からの園生活に支障が出るものではありません。
Q 認可外の施設は、
保育内容や安全面で心配はないの?
A
認可外の場合、
質の高い保育・教育を行う施設がある一方で、
国や自治体からの補助金がないため、
職員が足りずに
安全管理が不十分な施設があるのも事実です。
園見学の際に
「職員が余裕のある状態で働けているか」
という視点をもつと、
その施設が信頼できるかを判断する目安になります。
Q 大規模な園と小規模な園、
それぞれのメリット・デメリットは?
A
大規模な園では多くの子と交流することで
幅広い経験を積めますが、
一人ひとりに目が届きにくくなりがちです。
小規模な園は丁寧に見てもらえる一方で、
規模が小さ過ぎると社会性が育ちにくい面も。
デメリットを補う配慮があるかが重要なので、
保育方針をしっかり吟味しましょう。
後悔しない!保育園・幼稚園の見つけ方
共働きの場合などに子どもを預けられる「保育園」
半日程度の幼児教育を受けられるのが
「幼稚園」ということは一般的に知られていますが、
最近ではさまざまな施設・サービスがあります。
認可 保育園(保育所)
施設の広さや人員配置などについて、
国の基準に基づき都道府県等が条例で定めた
基準を満たした保育園。
自治体の直営である公立園と
独自の方針をもつ私立園がある。
認可外 保育施設
東京都の認証保育所のように
自治体から助成金を受けている施設や、
公的な助成を受けず独自に運営される施設のほか、
従業員の子どもを預かる為に
会社内などに設置される施設もある。
家庭的保育事業
主に2歳児までが対象。
自治体の認定を受けた有資格者や子育て経験者が、
自宅あるいはマンションの一室などを利用して
少人数の子どもを預かる事業。
「保育ママ」「家庭福祉員」などの名称の場合も。
認可 幼稚園
1クラスの人数や施設の構造などについて、
学校教育法に基づく国の基準を満たした幼稚園
2年保育が主流の公立園と、
3年保育が主流の私立園がある。
認可外 幼稚園類似施設
国の基準とは別に、独自の幼児教育を行う施設。
認可を受けていない為「幼稚園」という名称は使えず、
国や自治体からの補助金も受けずに運営される。
親が働いていてもいなくても利用できる
「認定こども園」は、親の働き方に関わらず、
就学前のすべての子どもに
「幼児教育」と「保育」の両方を提供し、
地域の子育て支援を行う施設です。
長時間の保育が必要な場合でも
3歳児からは幼稚園と同等の幼児教育が受けられ、
親が働いていなくても
長時間保育を希望することができるので
「保育園だから幼児教育が受けられない」
「幼稚園だから保育は頼めない」といった、
これまでのママたちの悩みを解消してくれる
施設だといえます。
入園条件
0歳〜就学前の子ども(園によっては3歳〜)。
親の就労の有無によって、申し込み方法が異なる。
保育時間
就労の有無、状況に応じて、
市町村が教育標準時間(4時間程度)、
保育短時間(8時間)、
保育標準時間(11時間)を認定する。
保育内容
就学前の子どもに必要な幼児教育と
保育を一体的に実施する。
過ごし方の特色
3歳から保育時間の長短に関わらず、
共通時間(9時頃から5時間程度)を一緒に過ごす。
保育料
保護者が住居する市町村が定める利用料
+
園ごとに設定する特定負担額や実費徴収。
施設の園に限らず、既存の幼稚園・保育園であっても、必要な機能を備えれば「認定こども園」の認定を受けることができます。
① 幼保連携型
認可幼稚園と認可保育園とが連携して、
一体的な運営を行うもの
② 幼稚園型
認可幼稚園が、保育時間の延長などの保育園的な機能を備えたもの
③ 保育所型
認可保育園が、保育を必要としない子も受け入れるなどの幼稚園的な機能を備えたもの
④ 地域裁量型
幼稚園・保育園いずれの認可もしない施設が、
認定こども園としての機能を果たすもの
就学前の同じ年代の子どもが通う施設であっても、
幼稚園は「教育の施設」
保育園は「福祉の施設」
として整備されてきたことから、
さまざまな違いがあります。
それぞれの特色と主な違いについて
理解しておきましょう。
幼稚園
学校教育法に基づく、文部科学省の管轄
義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとして
幼児を保育し、その心身の発達を助長する
保育園
保護者の委託を受けて、
保育に欠けるその乳児又は幼児を保育する
幼稚園は「教育」の施設
保育園は福祉の観点からの「保育」の施設という
色合いが濃い。
幼稚園
主に3歳〜就学前の子ども
(公立では4歳からの2年保育の園が多い)
入園選考は園ごとに行われ、
希望者多数の場合は入園できないこともある。
保育園
親が共働きなどで保育に欠ける0歳〜就学前の子ども
認可保育園は市区町村が「保育に欠ける度合い」を判定して入園を選考。
認可外の場合は各施設に入園を申し込む
幼稚園は親の就労状況に関わらず入園可能だが、
保育園は親の就労・入院などの
「保育に欠ける」状況がないと入園できない。
幼稚園
朝から昼ごろまでの5時間程度
早朝や夕方まで、
長期休み期間の預かり保育を行う園もある
保育園
朝から夕方までの8〜11時間程度
延長保育や夜間保育を行う施設もある
幼稚園は午後の早い時間帯に終わることが多い
保育園は基本的に18時ごろまで預けられる
幼稚園
「幼稚園教育要領」に基づき、
就学前の学びの場として、
幼児期に必要な教育を行う
保育園
「保育所保育指針」に基づき、
遊びや生活全般を通しての
幼児期に必要な教育を行う
幼稚園は「教育」の場であるのに対し、
保育園は「教育」と
生活面のサポート「保育」の双方を行う。
幼稚園
9:00 登園・したく
9:30〜12:00 朝の会・各園の計画に基づく活動
12:00〜13:00 昼食
13:00〜14:00 自由遊び・帰りの会
14:00〜18:00 預かり保育(希望者のみ)
保育園
7:00〜9:00 順次登園・自由遊び
9:00〜10:00 朝の会・各園の計画に基づく活動
10:00〜11:30 外遊び・お散歩
11:30〜12:30 給食
12:30〜15:00 お昼寝
15:00〜15:30 おやつ
15:30〜 自由遊び・順次降園
18:00〜20:30 延長保育(時間に応じて夕食)
保育園は保育時間が長いので、
お昼寝やおやつがあり、
生活をともにする場面が多い。
幼稚園
公立は数千円〜1万円程度(月額)で、
自治体によっては所得に応じた減免制度がある
私立は公立に比べて高額だが、
自治体から補助金が出る場合がある
毎月の保育料とは別に入園金が必要
保育園
認可保育園は所得に比例し、公立・私立ともに同額
年齢が低いほど高額で、
3歳以上からは安くなる傾向にある
認可外保育施設は高額であることが多い
認可保育園は所得に応じて料金が決まるが、
幼稚園と認可外保育施設の料金は
年齢ごとに一律である(自治体により減免制度あり)。
幼稚園
任意なので、お弁当が必要な園も多い
保育園
原則として給食の提供が義務付けられている
(主食のみ持参の園もある)
幼稚園
園バスでの送迎サービスを行う園も多い
保育園
保護者(シッター等も含む)による送迎が必要