体・心・言葉 発達のギモン! その1
Q 家の中では歩けますが、外では歩こうとしません。
A
靴を見直し、落ち着いた空間から試しましょう
靴の感触に慣れないのかもしれません。
裸足で砂や土の上に立って、
いろいろな感触を経験させてみて。
また靴の大きさや形が合っていないのかも。
歩き始めは、かかとをしっかり支えて足首まで包むハイカット型で足に負担が少ない柔らかい素材が向いています。
子どもの目の高さから見ると戸外では空間や物が大き過ぎて不安を感じることもあります。
お馴染みの公園など落ち着ける場所で、
手を繋いで安心させることから始めてみましょう。
Q 外ではワザとデコボコ道や傾斜のある場所を
歩こうとします。 転びそうで心配です。
A
体の使い方を学んでいます。転ぶことを恐れないで
階段や坂道などを歩くのは、むしろおすすめしたい運動です。
大ケガのある危険性がある時は別ですが、
転ぶのも大切な経験です。
デコボコ道という新しい経験に挑戦して、バランス感覚、筋力などが鍛えられていきます。
今後もいろいろな運動に挑戦できるように
公園など安全な遊び場に
連れて行ってあげるといいですね。
新しいことへの挑戦に慎重な子どもの場合は、坂道をちょっと上がれた時や、小さい段差をクリアした時に見逃さないで褒めてあげましょう。
「怖い」を「やってみたら楽しい」経験にして
意欲を応援していきましょう。
Q 将来はスポーツ選手にしたいけど、
運動神経は遺伝しますか?
A
素質や個性は人それぞれ。得意な事を認めましょう
第一線で活躍する選手は、努力に加えて生まれつきの素質やセンスもあるようです。
子どもは得意な事をやりたがるので、
運動神経が優位な子は運動を、視覚的な感覚が優位な子は絵を描くのが好きだったりします。
ただ、遊びの環境によって得意なことが増えていきます。
運動好きにしたいなら、親子で体を動かして楽しむのが一番です。
今は将来を決めつけるよりも、わが子の得意な事を見つけたり、増やしたりしてあげましょう。
Q 足がX脚のためか、転びやすいようです。
治療した方がいいの?
A
多くは自然に治りますが、様子を見て。
一般的には、今はX脚でも、体を動かしてよく遊び、足の筋肉がバランスよく発達していくことで
補正されていくことが多いようです。
ただ程度が強い場合は、
ひざ関節への負担を避けて正しい姿勢を覚えるために、
靴の中敷きなどで補正することも。
心配な時は小児科で相談してみましょう。
Q 食べ物を手でグチャグチャに混ぜて
遊ぶので困ります。なぜこんな事をするの?
A
感触を確かめることが食べる意欲にも繋がります
赤ちゃん時代から物を手で触って口に入れ、匂い、硬さなど物の性質を感じとってきました。
食べ物にも興味があるから、
手で感覚を確かめたいのです。
いずれ卒業しますから、
今は怒るよりやらせてあげたいですね。
他人の目がある時は、汚しにくい食べ物を手に持たせたり、汁ものなどは大人が食べさせたりするなど、ひと工夫するといいでしょう。
Q スプーンで食べようとしますが、
こぼしてばかりです。難しいの?
A
腕や手指の使い方を学習中です
スプーン上の食べ物を無事に口に運ぶのはかなり高度な技術です。
自分の口がどこにあるのかわかり、
スプーンの重みを感覚で知り、肩、ひじ、手首、手指の関節や筋肉を感じ取り、角度や力のこめぐあいを微調節…など、さまざまな能力を使っています。自分で食べようとする積極性を認めてあげましょう。
砂遊びや水遊びで、大小のスプーンや小さいお玉ですくって遊ぶと楽しく練習できます。
Q ぬり絵が好きですが、
色鉛筆できれいに塗れないと怒って
「ママやって」と言います
A
一緒に楽しむのが第一。いろいろな道具も試してみて
親に「やって」と言う時は、やってあげてOK
子どもに色を相談したりしながら親が楽しんでいれば
また自分でもやりたくなるでしょう。
ただ、色鉛筆はクレヨンよりも指先の力が必要になるので
3歳児には難易度が高い道具です。
本人の好みもありますが、クレヨンなど描きやすいものも親が使って紹介しましょう。
太い筆や指に絵具をつけて描くのもまた面白いものです。
Q 歌うのが大好きですが、音程がはずれてます。
大きくなると直りますか?
A
好きなことをやる積極性を大事にしましょう
人はさまざまな感覚の中でも得意(優位)な感覚があり、聴覚情報(音楽など)よりも、視覚情報(絵など)の方が理解や記憶がしやすいなど個性が分かれます。
上手に歌える子もいますが、幼児は発声や聴覚が発達途上なので得意・不得意は決められません。
一般的には成長につれてある程度 音を合わせられるようになります。
今は、好きなことを尊重してあげればよいと思いますが、音感を養いたいと3〜4歳頃から本人が楽しめる音楽教室に入る方法も。