反抗期のお悩み Q & A
「イヤイヤ」は日常のさまざまな場面で起こるので
臨機応変な対応が求められます。
それぞれのケースについて
どう考えていけばよいのでしょう。
Q お友達とオモチャの取り合いになった時、
「貸してあげたら」と声をかけたら
「イヤイヤ」をしてお友達を叩いてしまいました。
A
オモチャを譲りたがらないのは、
大切なものだという愛着が芽生えている証拠で、
自然なことです。
本人がまだ遊びたがっているなら、
その気持ちを尊重して、
お友達には
「今はこのオモチャで遊んでいるから他のオモチャを探してきてね」と伝えるので構いません。
お友達を叩くのは、
自分の思いを言語化できない為に起こる行動なので、
「嫌だと言えればよかったね」と
大人が気持ちを言葉にしてあげましょう。
Q 眠くなったり、疲れたりすると
「イヤイヤ」をしてぐずります。
こういう時の対処法は?
A
こういった「イヤイヤ」は、
「生理的なものなんだ」と思って
共感してあげるしかありません。
グズった時は、
「眠くなったね」「疲れちゃったね」など、
言葉にして自分の状態を理解させてあげながら、
歌を歌う、背中をさする、部屋を暗くするなど、
気持ちを落ち着ける「儀式」を作るようにすると、
子どもが自分なりのリズムをつかみやすくなります。
Q 買い物の度にお菓子をねだり、
「買わない」と言うと「イヤイヤ」をして
大泣きします…。
A
お菓子を目の前にして、
その場で突然「ダメ!」と言われても、
子どもは納得できません。
買い物に行く前に
「今日はお菓子は買わないよ」
「1個だけね」と約束し、
それは必ず守るというメリハリをつけた方が、
親自身も対応を迷わずに済むのでラクです。
うるさいから買うという、
その場しのぎの対応をしていると、
子どもは「騒げば言う通りになる」と学びます。
泣いても約束を変えないという点は と対応しましょう。
Q 外で手を繋がずに1人で歩きたがるなど、
危険な場面での「イヤイヤ」の場合は、
強引に言うことを聞かせてもいいですか?
A
1人で歩くと危ない場面では
「公園に着いたらいっぱい歩けるね」などと、
我慢だけではない見通しを話して、
「ここは車がたくさん通るからママと一緒に歩こうね」
「ここは下に落ちると危ないから上ったらダメだよ」
というように、理由を説明してから、
手を繋ぐので構いません。
ただし、
「1人で歩きたい」という子どもの気持ちを
尊重してあげることも忘れずに。
Q 荷物が多くて無理な時に限って抱っこをせがみ、
「歩いてね」と頼んでも「イヤイヤ」をします。
どうすれば、わかってもらえるの?
A
大人の関心が自分以外に向いていることに気づくと
子どもは「自分を見て!」という気持ちから
抱っこをせがむことがあります。
でも、「信頼の積立貯金」があれば、
抱っこできない理由を説明すればわかってくれるもの。
質問のような行動をする場合は、
日頃、親の都合でばかり接していないかを振り返り、
ゆとりがある時には、
子どもの思いに十分応えてあげるように心がけると、
大事な時に協力してくれます。
Q 「イヤイヤ」に感情的に怒鳴ってしまい、
自己嫌悪でつらいです…。
A
親だって人間ですから、
時には感情的になってしまうこともありますよね。
そんな時は冷静になってから、
「さっきは起こりすぎてごめんね」と
子どもに素直に謝りましょう。
そのような親の態度は、子どもにとって
「間違えた時には素直に謝ろう」という
お手本になります。
子どもは親の姿をよく見ているので、
間違えたと思った時こそ、
自分を責めるのでなく、
素直な気持ちを伝えることが大切です。
Q 電車・バスやレストランなど、
公共の場での「イヤイヤ」には
どう対処すればいいですか?
A
この年代の子どもにとって、
長時間おとなしくしていることは難しいもの。
美術館など
静かにしなければならない場所への外出は控え、
その他の場所でも子どもを我慢させる時間は
できるだけ短くして、
絵本など静かに楽しめるグッズを
用意しておく配慮が必要です。
さらに、騒ぎ出してから注意するのではなく、
「電車の中では大きな声は出さないようにしようね」などと
必ず事前に伝えておくようにしましょう。
Q 歯磨きや着替えなど、
生活習慣として身に付けさせたいことへの
「イヤイヤ」にはどう対処すべき?
A
生活習慣に関しては、
今は「何故やる必要があるのか」
という理由を伝えていく時期です。
歯磨きなら、大人が歯を磨いた後で
「口の中がさっぱりして気持ちがいいな」と
喜ぶ姿を見せていけば、自然とマネをしたくなるもの。
着替えも、
子どもの「イヤ!」が許される場面では
無理強いを避け、
「この服とこの服、どっちがいい?」と選ぶ
楽しさを味わわせてあげたりしながら、
大らかな気持ちで見守りたいですね。
Q 「イヤイヤ」をどこまで認めるか、
パートナーや祖父母とは対応を
揃えておくべきでしょうか。
A
「夜寝る前にテレビは見せない」といった
生活面でのしつけに関わることは、
一貫した対応をすることが大切です。
ただし、それ以外の面では
子どもが窮屈にならないように
各自の価値観に基づく対応をして
子どもに「どの人の考え方が自分に合っているか」を
選ぶ余地を与えてあげましょう。
大人同士の価値観で
どうしても互いに譲れない点がある場合は、
子どもの目に留まらない所で冷静に話し合って下さい。
Q うちの子は周りよりも「イヤイヤ」が激しいようで
将来が不安です…。
A
子どもが大人になった時、
他人の意見にすぐ従う人と、
自分の意見を堂々と主張できる人の
どちらになってほしいですか?
もちろん後者ですよね。
自己主張ができる子は
子どもの集団の中でも一目置かれる存在になりますし、
状況を読み取る洞察力があるので、
将来、リーダーとして活躍する可能性もあります。
「イヤイヤ」が激しいと感じたら、
「この子は将来有望だな」と信頼の眼差しで
見守ってあげてください。