反抗期の乗り切り方
子どもが1歳半を過ぎたころから
「イヤ!」「自分で!」と主張するようになり、
毎日怒ってばかり…。
そんな悩みを抱えていませんか?
子どもの気持ちを誠実に受け止める方法を知って、
反抗期を乗り切っていきましょう!
子どもの本当の気持ちをくみ取ることが大切です
「イヤイヤ」は、
親のなすがままだった赤ちゃん時代を卒業して、
自分の意思を持つようになったという
成長のサインなので、
マイナスに捉える必要はありません。
とはいえ、毎日のようにグズったり、
頑固な主張が続いたりすると、
おうちの方は困ってしまいます。
子どもの「イヤイヤ」には、
さまざまな理由があります。
「魔の2歳児」と言われますが、
この時期の子どもは自分の思いを言葉でうまく表せず
意思疎通がスムーズにできないわけですから
反抗期は大人ではなく子どもにとっての
「魔」の時期です。
そのことを理解して「イヤイヤ」の理由を見極め、
それぞれの言動の裏側にある
子どもの本当の気持ちをくみ取っていきましょう。
子どもをひとりの人間と認め、
寄り添っていく気持ちを持つ方が、
親も心に余裕を保てます。
・ 不快な感覚や不快な気持ちがある
・ 好きなことを主張したい
・「自分で」やりたい
・ やってもいいけれど「今」はやりたくない
・ 別の出来事でモヤモヤした気持ちでいる
・ 眠い、疲れたなど生理的な理由がある
・ 大人が驚くのが面白い
・ 「イヤ」をやめるタイミングがつかめない
誠実な態度で向き合い 信頼の「積立貯金」を
この時期は、親が誠実な態度で子どもの
「イヤイヤ」に向き合い、
信頼の積立貯金をすることが大切です。
子どもの立場に立って「イヤイヤ」を受け止め、
言葉にできない気持ちをくみ取ることで、
親子の間に信頼を積み上げていきましょう。
親が日々子どもの気持ちに耳を傾けてながら
キチンとした対応をすることで、
子どもは、「人は信頼できるものなのだ」という、
人格の核になる
とても大切な感情を育むことができます。
こう考えればイライラせずにすむ!
「イヤイヤ」は子どもの成長の証なので、
温かく見守りたいもの。
思い通りにならないというイライラから抜け出す為に
おうちの方自身の考え方を少し変えてみましょう。
心がまえ 1
自分が納得できなかったり、
不安を感じたりする状況に対して
「イヤ!」と言うのは、
生物として身を守る為の自然な反応であり、
命を守るセンサーがちゃんと働いている証拠です。
ですから、子どもが「イヤ!」と主張した時は、
「よくぞイヤと言えた!」と
成長を喜ぶくらいの気持ちを持ちましょう。
心がまえ 2
この年代の子どもに、
親の思い通りの行動を期待するのは、
蝶々の幼虫に「早く飛びなさい」と
言っているようなもの。
いろいろな経験がやがて
いきてくれば良いのであって、
結果を急ぐ必要はありません。
心がまえ 3
親としての自分の姿を客観的に見るのは難しいことです。
だからこそ、悩みがちな「イヤイヤ」期には、
子育て仲間との交流を大切にしましょう。
話す時に、互いの子ども・家族の長所や、
子どもへの接し方の良いところをほめ合うと、
自分では気づかなかった
「できていること」が見えてきて、
気持ちにゆとりが生まれるはずです。
心がまえ 4
子育てには「これが正解」という
マニュアルはありません。
理由を説明して言い聞かせる時もあれば、
ユーモアでやり過ごしたり、
新しい方法を試したりするというように、
肩の力を抜いた対応を心がけましょう。
親子の信頼は積立貯金
子どもが「イヤイヤ」の態度を示した時は、
どのように対処していけばよいのでしょうか。
親子の信頼関係を築く為の
具体的な行動のポイントを紹介します。
その場しのぎではなく子どもの気持ちを受け止めて
「イヤイヤ」に対処するうえで大切なのは、
日頃のから親子の信頼関係を築いておくこと。
親がその場しのぎの対応でごまかそうとすると
子どももその場しのぎの「イヤイヤ」を繰り返すので
反抗期は長引きます。
子どもが「イヤ!」と言ってきた時こそ
信頼の積立貯金を貯めるチャンス。
誠実に向き合い、「こうしたかったんだよね」と
子どもの気持ちを言葉にして受け止めてあげましょう。
多くの場合、子どもは
「自分の気持ちを理解してくれたら妥協することがあってもいいよ」と考えているものです。
ですから、子どもの「イヤイヤ」には、
「どうしたの?」と
できるだけその場で向き合いましょう。
子どもの主張にすぐには対応できない場合は、
時計を見せて
「この針がここに来たらやるからね」と
目で見てわかるように説明してあげると、
2〜3歳の子どもでも待つことができます。
同じように見える「イヤイヤ」であっても、
それはたまたま親が選んだものが
気に入らなかった(別のものにしたい)という
だけかもしれませんし、
今は別にやりたいことがある(後でならやってもよい)
のかもしれません。
子どもの気持ちをじっくり聞くことで
解決策を考えやすくなりますし、
「あなたの気持ちをわかりたい」という
親の思いが伝われば、
子どもはそれだけでも安心できます。
「イヤイヤ」の理由を見極めたら、
その気持ちをくみ取って
「こんな方法もあんな方法もあるよ」と
複数の解決策を示しましょう。
受け入れられない要求には
「水道では遊ばずにお風呂でやろうね」など、
代替案を考えて。
大人には経験上、
「こうしたほうがよい」とわかっていることでも、
子どもは実際にやってみなければわかりません。
命に関わること以外は試行錯誤を認め、
子どもが自分自身で学ぶのを
見守る時間を作りましょう。
どうしても手が離せない時に
「あとでね」「少し待って」と言った場合は、
その約束は必ず実行しましょう。
どんな簡単なことであっても
「約束を守ってくれた」ということは、
間違いなく信頼の積立になります。