もっと知りたい!冬に注意すべき病気
冬は、インフルエンザの他にも
さまざまな病気が
流行りやすい季節です。
注意すべき病気について、
基礎知識を整理しておきましょう。
RSウイルスなどのウイルスに感染する事で起こる
胸がゼーゼーと息苦しくなる病気です。
咳や鼻水といった風邪の症状から始まりますが
次第に咳がひどくなり、
ゼーゼーと呼吸が苦しそうになるケースが
多く見られます。
外来での治療で治ることもありますが
重症になった場合には
入院して酸素吸入が必要になる事もあります。
部屋が乾燥し過ぎないように注意し、
呼吸が苦しそうな時は
背中を優しく叩いたり
上体を起こすように
抱っこしたりしてあげるとよいでしょう。
一度受診した後も病状の変化を注意深く見守る必要があるので
ゼーゼー、ヒューヒューといった呼吸の音が
強くて息苦しそうな状態が続く時などは
再び受診しましょう。
風邪をひいた時にノドの奥(声帯のあたり)が腫れ
「ケンケン」や「クォックォッ」といった
犬やオットセイの鳴き声に似た咳が出ます。
声がかすれあり、出にくくなったりすることもあります。
一般的に、ノドの腫れをしずめる吸入薬と飲み薬が用いられますが
息を吸うときに「ヒーヒー」と苦しがる場合には入院が必要です。
湯気を立てたり、加湿器を使ったりして室内を加湿し、咳込むときは温かい飲み物を少しずつ何度も飲ませましょう。
昼間は症状が軽くなっていても
夜また酷くなることがあるため
息苦しそうなときや咳が強くて眠れないとき
水分を飲めないときは、#8000(小児救急電話相談)や救急窓口に電話相談をするとよいでしょう。
突然おう吐が始まり、続いてレモン色〜白色の水のような下痢が起こるのが特徴で、熱が出る場合もあります。発熱やおう吐は1〜2日で、下痢は1週間くらいで治ることが多いと言われていますが、吐き続けるときや脱水症状が強いときは点滴や入院が必要になります。
吐き気が強い間は何も飲ませないようにしましょう。吐き気が落ち着いてきたら、経口補水液を小さじ1杯くらいから少しずつ飲ませます。
一度受診してからも吐き続けるときや唇が乾いておしっこが少ないときなどは、早めにもう一度診察を受けましょう。
家庭でのおう吐や下痢の回数、飲んだ水分の量をメモしておくと役立ちます。
Q 粉薬を飲むのを嫌がるので、
好きな食べ物や飲み物に混ぜても大丈夫?
A
ほとんどの場合は問題ありませんが、
酸やアルカリ、
熱により性質が変わる薬もあるため、
医師や薬剤師に確認を。
子どもが主食を嫌いにならないよう、
ミルクやおかゆに苦い薬を混ぜるのは避けて下さい。
Q 食後に飲む薬を処方されましたが、
何も食べられないときはどうすればいい?
A
無理に食べさせず、薬だけ飲ませれば大丈夫です。
薬は1日に指示された回数を
4〜6時間ほど間隔をあけて飲めればよいので、
薬の時間に眠っている場合は
目覚めてから飲ませてあげれば問題ありません。
Q 薬を飲ませた後で吐いてしまいました。
もう一度飲ませるべき?
A
飲ませてから5分以上経っていれば、
薬の一部は体内に吸収されていると考えられるので、
もう一度飲ませる必要はありません。
吐き気が強いときは、
その時点での容態を医師に伝えて相談してみましょう。
Q 症状が治ったら飲むのをやめてもいいですか?
A
抗ウイルス薬のタミフルの他にも、
抗生物質などの飲みきることが必要な薬もあります。
薬を飲むのをやめることで
症状が酷くなるケースもあるため、
薬は自己判断で飲むのをやめずに、
医師に相談してください。
子どもが体調を崩すと、
おうちの方は慌ててしまいがちですが
落ち着いて対処することが大切です。
ホームケアのポイントを確認しておきましょう。
無理に横にならせず本人が楽な姿勢を
咳が出ているときは、まずはどんな音の咳か
呼吸の様子はどうかを観察し、症状によっては早めの受診を心がけましょう。
家庭で様子を見るときは、無理に横にならせず
上体を起こして本人が楽な姿勢を取れるようにすることが大切です。
蒸気を吸わせてあげたり、飲み物で喉を湿らせてあげたりすると、苦しさがやわらぐことが多いようです。室内の湿度は高めに保ち、換気も適度に行うようにしましょう。
●上体を高くして寝かせる
横になっていて咳が苦しそうな場合には、
子どもの背中と頭を支えながら起こし
座った姿勢を取らせてあげましょう。
枕を頭と背中に当てて支えると、
楽な姿勢が取りやすくなります。
●お風呂で蒸気を吸わせる
蛇口からお湯を出し、湯船で湯気を立てるようにして
10分くらい蒸気を吸わせます。
□ ぐったりして会話もできない
□ 顔面蒼白・唇や爪が紫色
□ 咳や胸のゼーゼーが酷く横になれない・眠れない
□ 咳き込んで何度も吐く
□ 夜中に咳き込みが悪化し、
普段の呼吸でさえ
ヒーヒー、ゼーゼーとなっている
□ 肩で息をしたり、首の根元が
ペコペコへこんでいる
* 上記の場合はすぐに病院や#8000に電話し、
咳や呼吸の音を聞いてもらうとよい
携帯電話などで動画を撮り、
記録しておくのも役立つ
経口補水液を少しずつ飲ませる
吐き気が強い間は飲み物は控えますが
吐き気が落ち着いてきたら、
脱水症状を起こさないように
水分補給を心がけましょう。
市販のスポーツ飲料は糖分を多く含むため、
糖分と塩分をバランスよく摂取させるには、
薬局などで売られている経口補水液を小さじ1杯程度(5㎖)ずつ、こまめに飲ませてあげるとよいでしょう。
下痢の時は、糖分を多く含む果汁を与えるのは避け、消化のよい食事を心がけてください。
●下痢のときの食事
炭水化物(ごはん・うどん・パン・じゃがいも)
、豆腐、白身魚、鶏肉などの脂身の少ない肉、野菜、果物、ヨーグルト
✖️ 炭酸飲料、ジュース、糖分や脂分の多いもの
●吐いたものを片付ける時はここに注意!
① ゴムやビニールの手袋をはめて処理し、
ごみの口は結んでおく
② 床やじゅうたんに吐いた場合は、
塩素系漂白剤で消毒する
③ 手はアルコール消毒だけでなく、
石鹸と流水でよく洗う
□ 激しい腹痛や頭痛の様子がある
□ 血を吐く
□ 吐いたものが緑色
□ 噴水のように大量に吐く
□ 血の混じった下痢
□ 下痢があり、おう吐を繰り返す
□ 水分が取れない
□ 尿の色が濃く、量が少ない
* 上記以外の場所も、かかりつけ医に受診を。
便や吐いたものは写真に撮っておくとよい。